こんにちは!澤田(@bonbonbondo)です 。
2019年、ラテンアメリカを旅してい思うのが「自然ってなんでこんなに偉大なんだろう」ということです。もともと人間も自然の中で生活していたからか、森のにおいや、海の音を聞くと、どこか心が安らぎ、幸せな気分になります。
急速な自然破壊が始まったのは、イギリスでも18世紀後半に始まった産業革命以降と言われています。長い地球の歴史の中、近代と言われる、たったの200年ほどで、人間は多くの自然を破壊してきました。
また多くの家や街は、プラスチックをはじめとした、自然に帰りにくい科学製品で溢れかえっています。
今回ご紹介するのは、自転車とボートを主として、人類最南端のアラスカから、人類誕生の地レトリまでを旅した、関野吉晴氏の旅行記「グレートジャーニー ――地球を這う〈1〉南米アラスカ篇」です。(↓画像はAmazonリンク)
「大量消費、自然破壊」の現代について、本書の以下のフレーズが印象的でした。
アマゾン の 村 で 居候 になり、 土間 に ゴザ を 敷い て 寝転がり ながら、 周り を 見渡す。 屋根、 家 の 柱 や 梁、 そこ に 置か れ た 弓矢 や かご、 袋 などの 生活 民具、 そして 彼ら の 身 に 付け て いる 物。 すべて に 共通 し て いる こと は、 その 素材 が 何 なのか、 はっきり と わかる こと だ。 自然 との あいだ に 壁 は ほとんど ない。
関野吉晴. グレートジャーニー ――地球を這う〈1〉南米アラスカ篇 (ちくま新書) (Kindle の位置No.409-412). . Kindle 版.
人類が誕生して以降、人は多くのものを利用し、食物連鎖の頂点に君臨しました。そして、自分ではなく環境を変化させることによって、生活を改善し子孫繁栄に成功しました。これは産業革命が始まる遥か昔から、人類が長い間行ってきたことです。
「大量消費、自然破壊」と、これまで人類が行ってきた環境を変えることの大きな違いの1つは「物のルーツが分かっているかどうか?」かと思います。
物のルーツを知ることは、大量消費、自然破壊の現代の根本的な問題を解決するものではありませんが、こういった生活様式を考え直すチャンスになると思います。
- これはどこから来たものなのか?
- 原料はもともとどういう形をしていたのか?
- どういう匂いだったのか?
- 原料が取れる場所は、どうなっているのだろうか?
こういった問いを自分自身にしてみると、今使っているものをより理解し、物への愛情や感謝、そして原料が取れる場所への関心につながるかと思います。
更に、これにつなげて、本書の以下のフレーズも興味深いです。
マチゲンガ の 人 たち は、 自分 たち の 物 は ほとんど 自分 たち の 手 で 作る こと が できる。 だから たくさん 持っ て いる とか、 家 が 大きい とか は 自慢 には なら ない。
関野吉晴. グレートジャーニー ――地球を這う〈1〉南米アラスカ篇 (ちくま新書) (Kindle の位置No.421-422). . Kindle 版.
大量消費の世界において、よりよいものを持つことは、一つの自慢になります。それでも周りの人間が、イコールな原料の条件に住んでおり、特に格差がなくなれば、物を所有することへの関心も薄れ、本当に自分に必要なものは何か考えることができるのではないでしょうか?
「大量消費、自然破壊」の社会に対し、3Rや再生可能な資源の開発等、テクニカルな解決策が注目される現在ですが、視点を原初に戻し、根本的な考え方を見つめなおすのもいいかと思います。
本記事を読んでくださっている方の中にも、自然保護に関心の高い人は多いと思います。そういった方々は、是非ともアマゾンに住む人々の生活などから環境に対する考え方のヒントを経て、そこから面白い行動を移せるかと思います。
それでは、今日も偉大な自然を体いっぱいに感じていきましょう!
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