こんにちは!澤田(@bonbonbondo)です。
2019年8月現在、ベネズエラは一時の大混乱を超え、少しずつ落ち着きを取り戻しています。
さて、旅人の間では、ベネズエラはドルさえ持ち込めれば、闇レートによって大金持ちになれると言われていました。しかし、2018年末のベネズエラの仮想通過「Petro(ペトロ)」の導入と、一時の混乱の影響で、現在ではドルは昔ほど強い力を持っていません。
それでは闇レートについて、僕の目の前で起きていることを簡単に説明させていただきます。
★この記事はこんな方へ
- ベネズエラの闇レートの現状を知りたい
- ベネズエラのお金事情について知りたい
※2019年8月現在も、ベネズエラの治安は完全に安定したわけではありません。渡航をする際は、信用できる現地のパートナーを見つけ、情報収集をすることをお勧めします。
そもそも闇レートとは?
ベネズエラの通過ボリバル(Bs.)には、正規の取引価格と、個人間で米ドルを売買するときに使う闇レートが存在します。(ユーロもある)。
先述の通り、これは個人間でドルを取引するときに使います。したがって、闇レートでドルを交換したいときは、ドルを買いたい人を個人的に見つける必要があります。
ドルを買ってくれる人は、空港にいたり、友達伝いで見つけたり、街でドルを買っている人もいます。(街で売るのは、偽札等がありリスキーらしい)
そして、ベネズエラの仮想通過「ペトロ」の登場以前は、ベネズエラ人の外貨の所持(使用?)は違法でした。しかし、ペドロの登場以降、次第にベネズエラでは外貨の所持がOKになり、今ではドルでお買い物をすることもできます。
そして、2019年初めのベネズエラの混乱時に、正規レートが闇レートを超えたこともあります。そんな背景があり、現在では街のほとんどの人が、闇レートのドル計算でお金のやり取りをしています。
どうやって闇レートを確認し、お金を手に入れる?
いたって単純。Instagramの専門のページに、ほぼ毎日闇レートの相場が発表されます。例えばこの辺りとか。
これを確認しながら、ドルを買いたい人間を見つけ、お互いにおとsどころをつけてドルを売買します。
2019年8月現在、ベネズエラではベネズエラ国内のみ使えるMaestroカードというクレジットカード(デビットに近い)の使用が一般的になっています。(現金を持ち歩くと、札束がやばいことになる)
なので、ドルの現物を手渡しし、クレジットカードが連結されている口座に、スマホを使ってお金を振り込んでもらう、というやり取りをよくします。
は?それじゃ、外国人はお金手に入れらなくない?
大丈夫。このクレジットカード、パスワードを知っていれば、人に渡して使わせることができます。僕も、友人のMaestroカードを借りて、それでお買い物をしています。ちなみに店内で堂々と、カードのパスワードを店員に口頭で言うので「セキュリティ・・・」と冷や冷やします。笑
ちなみにこのクレジットカードの情報は、このBanescoというサービスで管理できるようです。
実体験
例えば、僕は20USDを買い手のいる友人に預け、スマホ経由で僕のMaestroカードに振り込んでもらいました。
交換したときは、2019年8月23日。1USD=約Bs.16,900
かなり大満足です。タオルや、携帯の充電コードを買ったなぁ。
しかし!
こともあろうか、その2日後の2019年8月27日に友人と買い物に行くとき、1USD=約Bs.20,000まで上がっていたのです!
くうううううううううううううううううううううううううううう
でもこれがベネズエラ。ハイパーインフレの影響で、Bs.の価格は超不安定。今日の値段は今日の値段。明日の値段は明日の値段です。そしてBs.の上昇に従って、物価も大きく変化します。昨日はBs.20,000だったものが、今日はBs.25,000になるなんて当たり前。
このように、2019年8月現在は、2019年当初の大混乱に比べると、街は落ち着き、物はあふれていますが、物価が高騰しすぎてものが買えない状況に陥っています。福沢諭吉も、「今日のコメの値段が分からないようじゃだめだ」と言っていましたが、知る由がありません。
昨日は価値があった金も、今日は紙くず。こんな感じで、道端に紙幣が落ちていることも珍しくありません。
ただこれが2019年8月現在のベネズエラの状態です。一刻でも早く、落ち着いた生活を取り戻せることを願います。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ニュースをよく読まれる方には、ハイパーインフレと、経済制裁による物資不足の印象が強いベネズエラですが、この記事を読んで、少しでも現状を理解してくれればうれしいです。
以上、よい旅を!
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