どうも澤田(@bonbonbondo)です。
僕は昔、超ビビりでトイレに一人で行くこともできませんでした。笑
そんな僕が今回、学校のアクティビティの一環で、シェラの巨大な公共墓地に行ってきました。そこでシェラの歴史について沢山学んできたので、その時の情報をここに示したいと思います。
行き方
場所はこの公園の東側。
街の中心街から徒歩でいくことができます。
僕が行った時は、昼の13時くらいに行って、なんだかんだ17時くらいまでいましたが、まだまだ開いていました。ただ、大きな墓地で、墓地の中の一本一本の道は狭くなっています。転倒などの怪我や、強盗などの犯罪に会わないためにも、あまり暗くなってから行かない方がいいと思います。
特に入場料などはかかりませんし、地元の方曰く写真撮影も全然OKだそうです。
中米のカラフルな街並みと同じく、この墓地もかなりカラフルになっています。
フラフラするだけでも、かなり楽しいと思います。
墓地の概要
このお墓は3つのセクションに分かれています。
- 政府が管轄するもの
- セミプライベートのもの
- 子どもの墓地
ちなみにこのお墓は、宗教は心情に関係なくこの地に眠ることができます。カトリックが多いグアテマラですが、その辺はかなり寛容なようです。もちろん神道や仏教徒の我々も、この地に眠ることができますよ。
またこの墓地の立地には意味があります。
スペイン人が侵略してきた際、彼らは地元の人々をカトリックに染めるために、多くの街や村に十字架を建てました。十字架はカトリックに染めるための大切なキーだったようです。
ここシェラにでは、中央公園の所に教会が建てられました。
この墓地の北側には昔、病院がありました。(現在は銀行になってるらしい)
そして南側には刑務所がありました。
この教会、墓地、病院、刑務所を結ぶと、ちょうど十字架になるそうです。
しかし!
家に帰ってからGoogleマップで諸々のことを調べてみると、肝心の銀行と刑務所が見つかりません。これは果たして正しい情報なのか。はたまた僕のスペイン語力が足りなかったのか。
今となっては謎に包まれます。笑
更にもう一つ。皆さん、死者の日はご存知でしょうか?
最近では、映画「ココ」でメキシコのオアハカの死者の日が有名になっているそうですね。実は、僕はココを観ていないので、詳しいことを話せません。笑
ただ死者の日はメキシコだけでなく、ここグアテマラでも祝われます。
ここシェラでは、11月1、2日は死者の日となってお。朝の4、5時くらいから、みんなこの墓地に集まり、花やら飲みものを持ち運び、音楽で祝うそうです。
マメですが、グアテマラのウエウエテナンゴという都市に近いトドサントスでは、死者の日が盛大に祝われるそうです。
このトドス・サントスでは、男が伝統衣装着るという珍しい文化があります。そんな街ですが、死者の日以外では飲酒が厳しく制限されているそうです。
そして死者の日は、乗馬と飲酒で盛大に祝われるのですが、なんとその祝いの中で1人は死ななければいけないというのです!シェラの人間曰く、本当に毎年誰かがなくなっているとか。
また、スンパンゴというチマルテナンゴの近くの街では、高さ11mくらいの巨人の人形つくって祝うとか。面白いですね。
それでは前置きが長くなってしまいましたが、実際の観光の様子と、この墓地について各セクションごとに解説させていただきます。
実際の観光と、墓地についての解説
政府が管轄するもの
まずは政府管轄のお墓から。ここはハチの巣状のお墓になっており、一つ一つのスペースをレンタルします。なんかカプセルホテル観たいですね。レンタル料としては、1箱6ヶ月に1度112Q 。
このハチの巣状のお墓、名前が書いてあれば部屋は埋まっていて、名前が書いてなければ空き部屋になっています。この名前が書いてあるプレートのことを「ラピダ」と言います。ラピダには名前、生まれた年、死んだ年、そしてちょっとした言葉を備えるのが一般的なようです。ものによっては、生きていた時の事を思い出すために写真が付いてることもあります。
ちなみにこちら、しばらく支払いがなく、あてになりそうな人物も見当たらない場合、政府が死体を中からだしてしまいます。ここで一つ疑問が浮かぶと思います。
取り出した死体はどうするんだ????
取り出した死体は、「 フォサ 」と呼ばれる大きな箱に収められます。身元が分からない場合はXXXという名前でおさめられるそうです。
ちなみにこれは、空いているお墓。こんな感じのスペースになってます。
セミプライベートのもの
この墓地は公共の墓地ですが、個人で墓地のスペースを買うことができます。大きさとしては1人用か12人用を買うことができます。この12人用の大きなお墓は「 ニチョ 」と言います。
さて、このセミプライベートのゾーンは非常に大きいです。またシェラの歴史を語るために重要な人物が多く眠っています。それぞれ、有名なお墓について説明していきたいと思います。
バムシカお墓
この墓地には一つ、観光客に有名なお墓があります。それはバヌシカという女性のお墓です。
なぜ彼女が有名なのか?
現在、彼女のお墓は、恋愛成就を祈願する場所として、旅行客に大変人気があるためです。
それでは、なぜ彼女のお墓が恋愛成就を祈願する場所になったのか。
ちょっとしたストーリーをここに。
バムシカは遠い遠い昔、サーカスの劇団員の一人でした。
彼女のサーカス団は、多くの街を渡り歩いて講演をしていたそうです。
そんな彼女がこのシェラに着いた時、一人の男に一目ぼれしてしまします。ちなみに一目ぼれは、スペイン語で「アモーラ プリメーラ ビスタ」です。
さてさて、実は彼女が恋をしてい待ったのは、シェラの金持ちの男でした。
バヌシカと男は恋に落ちます。
しかしこの時代、金持ちとサーカスの劇団員が恋をすることは、あまりよろしくありませんでした。そこで男の両親は、男をスペインに留学させてしまします。その際、バヌシカと男は再び会う約束をしたんだとか。
バヌシカのサーカス団はこの地を去りますが、バヌシカはシェラに残ることを決意します。
しかし不幸なことに、男がスペインに行っている間に、バヌシカは恋病で死んでしまいます。
帰ってきた男はひどく悲しみ、毎日、白のバラを添えにバヌシカのお墓に来ました。毎日毎日、バヌシカのお墓に来たそうです。
そして時が流れ、男が死にました。しかし不思議なことに、バヌシカのお墓から白いバラが途絶えることはありませんでした。誰かが毎日、お花を供えに来たそうです。
そんなこんなで、いつの間にかバヌシカのお墓は、恋愛成就を祈願する場所となりました。そしていつのころからか、旅行客が彼女のお墓にメッセージを書き残すようになったそうです。
そしてこのお墓を管理する人たちは、彼女のお墓を一つの観光地にしようと、2ヶ月ごとにお墓のペンキを塗り替え、たくさんメッセージをかけるようにしたそうです。商魂。笑。
一応、日本語で書いても効果はあるんだとか。(誰も証明してないだろうけど。笑)
カブレラ大統領の墓
次にたどり着いたのは、カブレラ大統領の墓。
彼はグアテマラの領土拡大と、シェラの名前変更に従事した大統領だそうです。彼について詳しく知りたい方は、中央公園近くの博物館にいくと、その歴史について知ることができるそうです。残念ながら僕は行ってないので、詳細は分かりません。(ごめんなさい、無責任で。笑)
彼は、ここシェラの名前を「セクスト エスタード デ ラス アルタス」に変えようとした人物です。最終的に、その計画は失敗していますが。シェラの名前について知りたい方は、是非こちらをご覧ください。
ピンクの建物と、芸術家通り
このピンクの建物はちょっとした教会にみたいなところ。もちろん、ここもお墓で、スペースを買うことができます。
このピンクの建物は、セマナサンタの時に重役をこなす、エルマンダデスという団体が関係しているそうです。
ここは、先ほどのピンクの建物の近くの一本道。このお墓は非常に大きく、街にたとえられます。そしてこの道は「芸術家通り」。この通り沿いには、多くの芸術家が眠っているとか。
ロベルト・モリナ市長のお墓と自由のモニュメント
こちらは、ロベルト・モリナというシェラの市長だった方のお墓。
彼と政府は、ここシェラの色々なものを変えようとしました。しかし、彼は志半ばに殺されてしまいます。
ある日、彼は1枚の手紙を受け取りました。その中にこんなフレーズが入っていたそうです。
シェラを変えるなんて無理だ!お前は死ななければいけない!
その後、彼は中央公園で腹をサーベルで刺され殺されました。噂だと、彼の亡霊は未だに彼の事務室を歩いているとか。ちなみに彼とともに働いていた、12人の人間もライフルで銃殺されました。
彼のお墓には、シェラを表現する一枚のプレートが付いています。
奥にサンタマリア火山が描かれ、手前の木とケツァルがシェラを表します。
水は過去にここにあった湖を、矢は戦いを示すそうです。
異国人のお墓と戦いのモニュメント
次は異国人のお墓。ここにはドイツ、イタリア、フランス、スペインから来た人が眠っています。子どもも眠っているとか。
ことスペイン人に関して。グアテマラで没したスペインには3つの選択肢があります。
- 死体を送る
- 火葬した後にスペインに送る
- ここに埋める。
異国人のお墓の横には小さな建物がありますが、この建物の一つ一つの棺を納めるスペースは非常に狭いです。これは火葬したスペイン人が、その遺体の一部のみここに埋めるため、スペースが狭くなっているとか。
次は自由のためにで戦った人のモニュメント。
ただ残念なことに、なんの戦いに対するものだったのか、僕が理解できませんでした。笑
恐らくグアテマラ内戦?
子どもの墓地
ここには子どもたちの墓地です。
ここの墓地は非常に小さいのですが、それには理由があります。
先ほどまでの墓地では1〜12個の部屋が付いた、高い墓を建てることができます。しかし、ここはお墓の部屋は1つだけで、低いものしか作ることができません。
ここでは、そこに子どもが眠っていることを占めるために、家の様な形の墓地を断てるか、十字架を建てるか、土を盛るかしているそうです。
番外編
せっかくなので、墓地でとった写真を紹介!
墓地からサンタ・マリア火山が美しく見えます。
洞窟みたいになってるお墓も。中はどれくらい深いんだろう。
ピラミッドみたいになってるお墓も。エジプトの考古学者か、デュエリストだったのか?
こういった自分の好きなものをお墓にできるのはいいですよね。
日本と同じく、お花をそれる習慣があります。墓地の入り口にはお花屋さんが。
墓地を去る際には、この看板に見送られます。
直訳すると「生きている物の記憶は、死者を奴隷とする」
間違ってたらごめんなさい。笑
最後に
いかがでしたでしょうか?
大きな墓地には、その地の多くの歴史が刻まれていることが多いです。
お墓ってなんか怖いところなイメージがありますが、実は博物館や図書館の様な、歴史を知ることができる場所なんだなと気が付きました。
とても大きく、歴史の詰まったシェラの公共墓地を訪れて、歴史を感じてみてはいかがでしょうか?
それではよい旅を!
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